皆様こんにちは! TGM way 編集チームです。
10月12日(火)更新の記事でお知らせしました通り、10月5日(火)~10月8日(金)の4日間、イタリア・ミラノ市内の展示会場にて、ガラス業界向けの国際展示会であるVITRUM2021が開催されました!
今回は当社社員の参加は叶いませんでしたが、当社のイタリア出先機関であるMG Services社が現地訪問を行い、展示会全体の視察はもちろん、当社取扱いの各メーカーのブースを訪ね、展示内容の視察やインタビューを実施してきました。TGM wayでは、全6回に分けて、その様子をお伝えしていく予定です!是非チェックください!
VITRUM特集4回目となる今回は、イタリアのIMMMES社とMISTRELLO社の展示・インタビューの様子をお伝えします。2社の簡単なプロフィールは下記の通りです。
1. イタリア・IMMMES(インメス)社:IMMMES社は30年ほど前に、中~大規模向けの建材関連メーカーとして誕生しました。以降、仕事への情熱を基にいくつもの大規模プロジェクトを成功させ、会社は急速に拡大。革新的な工場や設備の設計・製造を開始し、お客様毎にカスタマイズされたソリューションを提供するために、テクニカルオフィスを設立しました。そして約20年前、同社最初の水処理システムを開発し、現在では、IMMMES社は水処理システムの分野において、民間および公共部門の双方で最も重要なプレーヤーの1社となっています。同社の循環型水処理システムDTPシリーズは、工場から出た加工廃水を、再びNC変形加工機の内部冷却水に使用できるレベルにまでろ過します。従来の水処理システムは加工廃水を処理した後、外部に排水する事が前提でしたが、DTPでは高いろ過性能を活用する事で、加工廃水を循環させて使用し、排水を極力抑える事をコンセプトにしています。特に欧米では自然環境保護とともに循環型社会を実現する設備機器に注目が高く、欧州の大手ガラス加工工場でもDTPシステムが導入されています。また、お客様の工場レイアウトや設備構成など、固有のニーズに合わせてシステムを設計、提案する事が可能です。
2. イタリア・MISTRELLO(ミストレロ)社:1805年創業の同社はここ20年、板ガラス向けの倉庫システムに注力しており、毎年2,500台以上のオーダーメイドラックを全世界に向けて納品しています。過去5年では、水平採板搬送機(テレスコピックローダー)とラックシステムを組み合わせた切断機への自動素板供給システムを、全世界で50システム以上販売した実績を持ちます。同社のテレスコピックローダーは、素板のラックからの採板と切断機への投入を1台のローダーで実施します。これにより、さらに省スペース・高コストパフォーマンスを実現しています。同社設備は「コンパクト」「省コスト」「カスタマイズ」「安全性」をコンセプトとしており、ラック数や構成、自動化レベルなど、お客様の固有のニーズに沿って最適なラックシステムや素板自動供給システムを提供しています。
1. イタリア・IMMMES社
IMMMES社のPaolo REFFO氏
IMMMES社はガラス分野に特化した水処理設備のメーカーで、製品の改良や製品ラインナップの拡大に力を入れています。
製造プロセスは全て社内で行われているため、システムの品質・信頼性・性能は、原材料からお客様先での設置後の試運転まで、全て管理下に置かれています。
お客様のニーズに合わせてシステムを設計し、設置される施設に合わせて必要なサポートを提供しています。
動画では、VITRUM 2021でのブースに展示されたサンプル設備が紹介されています。会社は今も成長を続けており、製品の需要も増えています。増産の必要性に迫られ、IMMMES社は既存の施設の隣に土地を取得し、現在は新しい工場建屋を建設中です。多くの国で厳しい環境基準が設けられているなかで、水道水の消費量が少なく、設備に常に綺麗な水を供給可能で、メンテナンスの必要性が「限りなく少ない」という利点が、IMMMES社の急成長の鍵となっています。
2. イタリア・MISTRELLO社

MISTRELLO社は過去20年以上に渡り、シート材(板ガラス、石材パネル等)の保管のための設備やシステムを設計・製造し、この分野に特化して、常に優れた水準の機能性を持つ設備を提供してきました。MISTRELLO社は現在までに、シート材の保管やハンドリングのためのシステムを世界中に1,000以上導入しています。
大理石や石材の分野でも、先進的なハンドリングソリューションへの関心が著しく高まっていますが、それでもMISTRELLO社は板ガラス産業をビジネスの中心に据えています。
MISTRELLO社は、ヨーロッパで開催される産業見本市「Marmo+Mac」にも出展し、石材シートの保管とハンドリングのためのソリューションを紹介しました。
コロナ渦の状況とはいえ、2023年に導入する案件を含め膨大な数のご注文を受けていることを、同社としては非常に感謝しており、市場からの高評価は、MISTRELLO社の全ての製品ラインナップにおける信頼性・機能性・革新性を示していると言えるでしょう。
石材業界への進出により、MISTRELLO社は二つの業界間でのノウハウを共有し、双方の製品ラインナップに還元しています。
ガラス部門に関しては、ハンドリング設備のラインナップは幅広く、独立して使用できる小型システムから、他の既存設備と接続された完全な自動素板供給システムまで、全てのお客様のニーズをカバーすることができます。
ガラス加工設備を製造する名立たるメーカーとの強い連携により、全てのお客様のニーズを満たす為のシステムの改善と開発も継続的に行っています。お客様の要求に柔軟に対応できるのは、原材料の加工から塗装・設計・プログラミングまで、全て社内で管理されているからであり、最高の品質レベルを保証しています。
MISTRELLO社の最新設備は、6軸駆動の石材シートハンドリング用ガントリーシステムです。
水平に保管されている石材シートを取り出し、通常の横向きではなく、縦向きに各ラックへ収納することで、工場内のスペースを大幅に節約することができます。この機能がガラス業界にもたらすメリットは明らかで、近い将来、ガラス業界に同様の設備が登場する可能性は充分にあります。
MISTRELLO社のセールスマネージャーであるMauro ROVERON氏は述べています:
世界的に見れば、市場の状況は活気を取り戻しており、ここまでの成果を収められたことを誇りに思っています。しかし、全ての設備メーカーに影響を与えているサプライチェーンの問題に対しては、お客様への影響を最小限に抑えるべく、先進的な戦略のもと、細心の注意を払い、努力を積み重ねています。
今回MISTRELLO社のブースでは、実機の展示はありませんでしたが、ドローンを用いて撮影した、同社の板ガラス用ラックシステムとテレスコピックローダーを組み合わせた切断機への自動素板供給システムの新しい動画を訪問者に紹介していました。動画を下記からご覧いただけます。
前述の通りTGM wayでは今月、複数回に分けてVITRUM2021の関連情報や当社取扱いメーカーのインタビュー動画、展示内容などをレポートしていく予定です。VITRUM運営委員会から正式な来場者数や出展社の属性などの統計データがリリースされた後、そうした情報もTGM way上でレポートしていく予定をしています。視察を検討していたが断念された方、これまで視察した事が無いが興味がある方などに向けて、現地の情報をお伝えできればと考えておりますので、是非引き続きチェックしてください!
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