【VITRUM2021特集 第3回】貴重な現地レポートを全6回にわたり連載!

皆様こんにちは! TGM way 編集チームです。

10月12日(火)更新の記事でお知らせしました通り、10月5日(火)~10月8日(金)の4日間、イタリア・ミラノ市内の展示会場にて、ガラス業界向けの国際展示会であるVITRUM2021が開催されました!

今回は当社社員の参加は叶いませんでしたが、当社のイタリア出先機関であるMG Services社が現地訪問を行い、展示会全体の視察はもちろん、当社取扱いの各メーカーのブースを訪ね、展示内容の視察やインタビューを実施してきました。TGM wayでは、全6回に分けて、その様子をお伝えしていきます!是非チェックください!

VITRUM特集3回目となる今回は、イタリアのFOREL社、NEPTUN社、及びMAPPI社の展示・インタビューの様子をお伝えします。3社の簡単なプロフィールは下記の通りです。

1. イタリア・FOREL社:1976年の設立当初から一貫して板ガラス業界、特に複層ガラスの分野に製造設備を提供してきました。得意とするのは自動化、省人化、高生産化を実現するための生産ラインのトータルコーディネートです。実際に、複層ガラス製造ラインの他、前処理用の縦型自動加工機シャトルシステム(切断・前処理をしたガラスをサイズや品種ごとに自動で振り分け・管理し、複層ライン・他設備に供給する)等を連動させることで、ニーズに合わせた様々な設備やラインをユーザー様に提案しています。

2. イタリア・NEPTUN社:縦型研磨機で世界的に有名なイタリア・バベロニ社を創業したバベロニ家の一員が2008年に設立。バベロニ社から離れ基本設計を見直し、縦型研磨機の設備性能・耐久性を更に改善しました。日本でもここ数年で、縦型研磨機縦型穴あけ機の実績が増えています。同社は多彩な縦型加工機をラインアップしており、ユーザー様の多様なニーズに対応しています。

3. イタリア・MAPPI社:1993年以来、ガラス業界向けに高品質の強化炉を設計・製造してきました。省エネを設計上のコンセプトの1つとしており、独自技術で、高い強化品質を保ったまま消費電力を従来より大幅に削減したATS4.0 エコ・コンベクション強化炉シリーズは同社のベストセラーとなっています。ATSシリーズを含め、世界中に400機以上の強化炉を導入しており、着実に成長を重ねています。また、インダストリー4.0を見据えてシーメンスとパートナーシップを締結し、ガラス業界では初めて、「Powered by Siemens」に認定されました。


1. イタリア・FOREL社


FOREL社のSergio COSANO氏

パンデミックの影響で多くの投資が延期された厳しい一年でしたが、世界のガラス産業は順調に回復しており、FOREL社は現地法人を持つ北米地域以外においても、ドイツ、ポーランド、スペイン、イタリア、日本などの国々で確固たる実績を築いています。ガラス加工メーカー様の最近のトレンドを見ると、ソーティングシステムやTPS(熱可塑性スペーサー)を用いた複層ガラス製造ラインへの投資が増えている様に思います。また、金属と樹脂を組み合わせたハイブリッドタイプの樹脂スペーサーの使用も確実に増加しています。

縦型コバ磨き機(EM)もリニューアルして注目されており、世界各国からの注文で販売台数が急増しています。2021年の販売台数は100台に迫る勢いです。

現在、FOREL社は既存の加工設備の継続的な改良に取り組んでおり、新たなシステムや改善により、さらにオペレーター様の負担を減らし、工場の自動化・効率化推進のために注力しています。

ただ、今現在サプライチェーンの状況と原材料のコストアップにより、特に困難な状況にある事も事実で、残念ながら納期も従来より長期化しています。しかし、FOREL社としては、お客様への影響を最小限に抑えるべく、努力を継続しています。

また、FOREL社は今年で創業45周年を迎え、VITRUMにて記念イベントが行われました。

2. イタリア・NEPTUN社


NEPTUN社のStefano BAVELLONI氏とMatteo ROLLA氏

NEPTUN社のブースでは、同社創業者で現在も代表であるStefano Bavelloni氏、また同じく代表の一人であるMatteo Rolla氏がインタビューに応じ、展示していたいくつかの実機を自ら紹介してくれました。NEPTUN社では今回、10軸仕様の縦型傾斜コバ加工機であるROCK10-45縦型ミーリング機QUICK MILL縦型穴あけ・ミーリング機QUICK 2 T8を展示し、お客様に紹介していました。

ROCK10-45では、新しく開発した台形ガラスを自動で搬送するシステムも併せて展示。動画内で台形ガラスが自動で保持され加工されていく様子がご覧いただけます。台形ガラスは例えばエスカレーターの手すり部など、内装での使用も多く、これまでオペレーターが手で保持しながら加工する必要があり、加工中は設備に付きっきりになっていたものを、今回の新システムで同時に複数のガラスを自動加工できる様になりました。同社の縦型コバ加工機であるROCKシリーズは、同社でもベストセラー設備であり、日本を含めた約70か国に向けて、これまでに330機以上の実績があります。

また、NEPTUN社は以前から、縦型の自動穴あけ機(Quick Drill)自動ミーリング機(Quick Mill)をユーザー様に納入してきましたが、長年ユーザー様ご要望のあった、穴あけとミーリング機能を1台の設備に収めたQUICK 2 T8も展示しました。縦型自動加工機であるQUICKシリーズは、これまでに日本を含む全世界で140機以上の実績があり、高い精度や生産性、コストパフォーマンスから、多くのユーザー様に高評価を頂いています。

3. イタリア・MAPPI社


MAPPI社のMassimo GRIPPO氏

今、MAPPI社は良い状況にあります。市場は好調で、需要も高く、主にアメリカ、カナダ、EU諸国から多くの問い合わせがあります。

MAPPI社のチームに新しく加わったセールス・マーケティングマネージャーのMassimo GRIPPO氏は語ります。MAPPI社の主要市場はやはり北米で、多くの顧客からの紹介や好意的なフィードバックを受けています。北米市場での売上が大きい理由は、北米におけるガラスの強化加工が他の国よりも特に高付加価値と位置付けされており、費用対効果が高く、投資回収が非常に速いという事実にもあります。また、イタリア市場は、ここ数年低迷していましたが、最近は成長してきています。これは、MAPPI社がインダストリー4.0の要件に適合したことにより、お客様が新たな投資をする余裕ができたことが要因と考えられます。

MAPPI社の強化炉の評価が高まり、好評を博していることから、市場をリードする大手グループ企業への導入が増えています。

MAPPI社の強化炉の最新テクノロジーであり、付加価値の一つであるSUPERTEMPER(超強化炉)では、二つの強化炉シリーズ(ATS 4.0Fox)の両方をアップデートした新世代の風冷強化炉を使用して、E30認証の強化ガラスを製造することが可能です。また、追加のブースターや炉の設計変更を必要としないため、市場にある他の強化炉と比較して、より少ない投資とエネルギー消費量で、E30認証の製品を製造するメリットがあります。MAPPI社のSUPERTEMPERは、表面応力が通常の69MPa以上から160MPa、又はそれ以上の超強化ガラスを製造することができます。これらは全て、一見すると標準的な炉と非常によく似た強化炉を使用しており、防火を目的としたガラスに限らず、特殊な用途で使用される、より高度な仕様を要求するガラスを製造できる利点があります。

MAPPI社は世界中で400機以上の強化炉を設置しており、研究開発や人材への継続的な投資も行っています。製品のさらなる高品質化を継続しており、世界的にシェアを拡大しています。


前述の通りTGM wayでは今月、複数回に分けてVITRUM2021の関連情報や当社取扱いメーカーのインタビュー動画、展示内容などをレポートしていく予定です。VITRUM運営委員会から正式な来場者数や出展社の属性などの統計データがリリースされた後、そうした情報もTGM way上でレポートしていく予定をしています。視察を検討していたが断念された方、これまで視察した事が無いが興味がある方などに向けて、現地の情報をお伝えできればと考えておりますので、是非引き続きチェックしてください!


今回のメーカー
以下画像をクリックしていただくとメーカーのウェブサイトにアクセスできます

イタリア・FOREL社
イタリア・NEPTUN社
イタリア・MAPPI社

本記事に関する問い合わせ先
株式会社TGM 営業部 設備グループ
TEL: 03-6261-1260 MAIL: general@tgm-japan.com

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