イタリアの国立統計研究所が同国内の生産者物価指数を公開しています。新型コロナウイルス感染症の流行が本格化する前の2020年1月度の生産者物価指数は102.8でしたが、その後上昇を続けており、同研究所が公開している直近のデータである2022年4月の同指数は142.5と、約38.6%の上昇となっています。

上記が2020年1月からの推移を表したグラフですが、新型コロナウイルス感染症の流行後、右肩上がりで上昇を続けている様子が確認できます。なお、上記のデータはガラス産業に限定したものではなく、全産業を対象とした統計データとなります。
生産者物価指数は、生産者(製造メーカー)の出荷価格に基づく価格変動を表す経済指標であり、上述の数値は2015年の価格を100として算出されています。一般的に消費者物価指数よりも景気動向の反映が早い指標として参照されています。
日本国内の物価の上昇も広く報道されている通りですが、欧州の物価上昇も消費者にとって非常に厳しい状況が続いています。
イタリアでは天然ガス価格の高騰を受け、電気料金の上昇も継続しており、電気卸売平均価格は2020年1月には47.46ユーロ(メガワットアワー)であったところ、2022年4月には245.78ユーロと、約5.17倍に上昇しています(Statista社調べ)。
欧州における天然ガス価格の指標は、2020年1月時点で3.63$/100万BTUであったところ、2022年4月には32.2$/100万BTUと、約8.87倍に高騰しています(新電力ネット調べ)。
また、ウクライナは小麦の一大産地であり、ウクライナ紛争により食品不足や価格高騰も危惧されており、不安定な情勢が継続しています。
市民の日常生活や産業界に大きな影響を与えている現在の状況はイタリア国民にとって非常に厳しい環境となっており、イタリアとの関わりが深い当社としても、今後どのような傾向となっていくのか、引き続き注視してまいります。

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