【ガラス印刷】Cristaleria Vinalsa社とTecglass社 – 共に目指す明るい未来

Tecglass社の自動車用・建築用ガラスの大量生産向けターンキー方式新型デジタルプリンター・Vitro-Jet “The Thunder”が、2020年9月にLa Rioja(スペイン)にあるCristalería Vinalsa社の工場に全印刷行程の一部として導入されて以来、両社間の新しい連携は確固たるものとなりました。

Vitro-Jet社のThe Thunderは革新的な新しいコンセプトに基づき、高水準の要求に応えられるよう設計されました。建築および自動車市場での模範例となるべく、より高速なオールラウンドマシンを必要とし、且つ様々な事業領域をカバーするVinalsa社のような企業を対象として設計、製造されました。

これは多機能マシンであり、色を変更することなく、幅が1,200 mm未満のガラスにシングルパスで2色を高速印刷できます。全てのベースカラーを同時に印刷するためのマルチパス印刷では、前身設備であるFS Side Kinetixと同等の速度です。最適に配置されたダブルプリントヘッドを36も備えたVitro-Jet “The Thunder”は、地上最速のデジタルプリンターです。


プリンター入口でのVitro Scanの統合により、ガラスの位置決めはもはや不要となりました。現在では行程が完全に自動化され、生産サイクルタイムの最適化が更に進んでいます。Vitro Scanを使用すると、ガラスが素早く自動的にスキャンされ、ガラスの形状・位置・厚さ・寸法が検出されます。印刷行程がミリメートル単位で完璧になり、異形ガラスには特に便利です。

顧客に対する親密さと真摯な対応という、Tecglass社のモットーを体現するセールスマネージャー・Manolo Ramos氏にとって、Vinalsa社のような企業がパートナーになり、この新しいパートナーシップが長期にわたって拡大することを先方が期待してくれているということは、とても光栄なことになります。

Cristalería Vinalsa社は、8,000平方メートルの生産施設と、100人以上の従業員を擁しています。デジタル印刷ガラスの製造において長年の技術と経験を持つ、ヨーロッパを代表する企業だというのは、もはや説明不要でしょう。Tecglass社のプリンターを導入して4ヶ月が経ったある日、Cristalería Vinalsa社のディレクターであるAlejandro Arenzana氏にインタビューし、新しいTecglass社の印刷ラインを使用した感想を伺う機会がありました。


Vinalsa社のプロジェクトにTecglass社を加えることを決めた主な理由は何でしたか?

数年前に、デジタル印刷技術に注力する方針を定めました。というのも、ここ数年で印刷技術が飛躍的に進化しているため、行程を最適化し、競争力を高めるために必要であると結論付けたからです。近年ではガラスに対するデジタル印刷の需要は大幅に伸びており、Vinalsa社で用いてきた技術が生産性・汎用性・速度の点で、今日要求されている能力に追い付いていなかったのです。

日々の機械洗浄や受注に応じた立て続けの色変更により、生産が頻繁に停止していました。「時は金なり」ではありませんが、一刻も早く生産停止による損失を避け、競争力をつけるためにも、機械の入れ替えを決定しました。遥かに効率の高い新しいソリューションが市場に出回っているため、全てのお客様との関係を継続するためにもアップデートは必要なのです。

Tecglass社を選んだのには何か理由があるのでしょうか?

私たちはTecglass社のことをよく知っていました。彼らは我々と同様にデジタル印刷業界のリーディングカンパニーであり、2017年にこの技術に注力することを決めた時、私たちは正しい決断をしていると確信して別のサプライヤーと歩んでいくことを決めていました。

お伝えしたように、購入した新しいマシンのパフォーマンスに満足できなかったので、代わりのマシンを探すためにTecglass社に再度コンタクトしました。私たちは、彼らの技術的成長が近年非常に大きいことを知っており、私たちの問題と将来のニーズについて深く話し合った後、彼らが開発したこの新しいプリンター、Vitro-Jet The Thunderで信じられないほどの解決策を提供してくれました。以前では考えも及ばないような次元の解決策でした。彼らの施設を訪れ、機械が実際に動いているのを見た後、私たちはそれがまさにVinalsa社が探していたものであることに疑いの余地はありませんでした。

これまで、Tecglass社の印刷ラインでVinalsa社の生産はどのように進化しましたか?

素晴らしかったです!新しい機械・技術・サプライヤーを迎えるのが簡単ではないのは明らかです。もちろん、新しい印刷ラインに完全に慣れるために学ぶべき事は多いですが、Tecglass社には優れた技術チームがいて、彼らの誠心誠意の対応で移行が本当にスムーズに進みました。新しい技術への移行を、オペレーターとデザイナーにとって完璧なものにしてくれたのです。

Tecglass社のスペシャリストによる充実したトレーニングを終えた後、生産を開始して3ヶ月が経ちますが、期待を遥かに超えています。驚くほど短い生産時間で全ての製品ラインナップをカバーすることができ、幅1,200mmまでの全てのガラスに2色のシングルパス印刷ができるのは、素晴らしいとしか言いようがありません。注文ごとにプリンターの色構成を変更する必要も全くありません。これは、時間とコストを節約し、生産の停止を回避するために、全ての段階で大きな利点をもたらしてくれます。

色構成を変更する必要が無いと仰いましたが、これはVinalsa社にとってどれほど重要なのでしょうか?

あるプロジェクトから別のプロジェクトに切り替える度に、マシンや設定を変更する必要が無いので、常に稼働し続けるために大事になってきます。デジタル印刷と従来の方法を比較した時の決定的な違いはまさに、電子ファイルさえあればあらゆる種類のアートワークをカバーできる柔軟性と汎用性です。印刷内容に応じてその都度色を変えなければならないといった、技術的な制約が課せられている場合は、明らかに生産の最適化に直接影響してきます。

以前に発生したこの問題を、Tecglass社が提供する色構成で無事に解決できました。現在、常に8色をフルスピードで利用でき、プリンターのフラッシングやクリーニングについて心配する必要はありません。印刷ラインを管理するチームは、安心して生産に集中できます。私たちにはこれがぴったりなのです。

2つの異なる印刷技術を経験したことで、どのような側面を決定的な違いとして感じましたか?

ガラスのデジタル印刷業界で最も代表的なプレーヤーたちと協力したことで、各々の技術には顕著な違いがあることがわかりました。最終的な結果はデジタル印刷されたガラスですが、そこに至るまでの過程・オペレーターの操作・自動化の度合い・生産能力・およびアフターサービスは、各社で全く異なります。導入機の決め手になったのはこういった点でした。

注目すべき点はたくさんありますが、質と量の両面で、私にとってVinalsa社への大きな後押しとなった点が2つあります。

一つ目は、明らかな結果として、以前の行程と比較して、同じ作業時間内に生産量を4倍にすることができたということです。

そして二つ目に、Tecglass社が単体で、完全に最適化され同期された完璧な印刷ラインを提供しているという事実です。これは本当に重要な側面です。デジタル印刷ラインの管理に関わるオペレーターの数を大幅に削減し、Tecglass社の洗浄機をラインに配置することで、品質が最適化されます。オペレーターは、ラインにガラスを供給することだけに集中すればよくなり、残りは自動で行われます。インクがしっかりと付着するようにガラスに予備加熱をしたり、残った汚れを洗浄したり、オーバースプレーを取り除くために印刷後に乾燥させて再度洗浄する必要も無いのです。

これは、私たちの生産に多大な影響を与え、このますます変化し要求の厳しくなる市場に於いて、我々を競争力のある立場に立たせてくれる、間違いなく重要な点なのです。


今回のメーカー
以下画像をクリックしていただくとメーカーのウェブサイトにアクセスできます

スペイン・TECGLASS社

今回の製品
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Vitro Jet – The Thunder

本記事に関する問い合わせ先
株式会社TGM 営業部 設備グループ
TEL: 03-6261-1260 MAIL: general@tgm-japan.com

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