【複層】Glasskon社(ポーランド):Forel社製の複層ラインを2ライン同時導入

ポーランドのガラス業界で最も注目に値する成長企業の1つであるGlasskon社は、ガラス加工と主に複層ガラスの製造に重点を置いて80年代に設立されました。 現在、Glasskon社はPalubice(最初の工場)とGrodzisk Mazowiecki(2年前に発足)に2つの生産工場を所有し、約200人の従業員の体制で、住宅と商業の両方の分野で優れた品質の製品をガラス市場に提供しています。 生産性を向上させ、顧客により良い製品を提供するために、Glasskon社は2019年に、同社の特別な要求を満たすことができるForel社製複層ガラスラインを2ライン導入しました。1番目のラインは「レジデンシャルライン」と呼ばれ、最大2.500 mm x 4.000 mmのダブルおよびトリプル複層の製造に専念したライン構成で、最も一般的な住宅市場の要求に対して完璧な品質と高い生産性を提供しています。

2つ目は「ハイテックジャンボライン」で、このシリーズは、Forel社の複層ラインでも特にハイエンドに位置付けされています。この設備は、様々な製造要件を、適切なライン管理のもと実現できるように設計されており、最大限の自由度をユーザーに提供します。完成度が非常に高いこのソリューションは、複層ガラス製品に対する多様かつ厳しい要求に応える必要があるユーザーに向けに開発されました。 Glasskon社が使用しているラインは、オプションと機能の選択により、幅広いガラスサイズ(コンベア1メートルあたりの耐荷重400 kg 、ジャンボサイズにも対応)、スペーサー種類(従来のリジッドタイプに加えて、専用アプリケーターを使用するとフレキシブルタイプにも対応)、完全に平坦ではない反りのあるガラスの矯正、段違い複層(右辺および左辺で最大100 mm、上辺および下辺で最大300mm)、異なる空気層数(最大3)など、幅広いニーズに対応します。

Glasskon社のマネージングディレクターであるWojciech Gwadera氏に、彼の会社の組織、その目標、および将来のプロジェクトについて話を聞きました。


現在のGlaskon社と、主要な製品ラインナップはどのようなものでしょうか。

Glasskon社は現在2つの生産工場で構成されています。当社の工場では、建設業界向けの建築用板ガラス加工を主としています。Palubice地域にある最初の工場は8年前に立ち上げられ、顧客に複層ガラスと強化ガラスを提供しています。さらに2019年、GrodziskMazowiecki地域の新しい拠点で製造を開始しました。当時私たちは、これまで蓄積した革新的な技術や加工ノウハウを事業拡大に活用する絶好の機会が訪れたと考えていました。

Glasskon社Palubice工場は、PVC建具を製造する企業などに、製品やサービスを提供することに主な焦点を当てています。一方、ジャンボサイズのガラスを処理できるGrodziskMazowiecki工場は、主に大型案件のプロジェクトやアルミ建具メーカーなどにサービスを提供しています。また、海外の代理店網や顧客ネットワークも徐々に構築を進めています。

Glasskon社は、B2BおよびB2Cセクターの両方の幅広い顧客に、最高品質の合わせガラス、ビル用ガラス、強化ガラス、そして間もなくESG / VSGガラスの提供も開始する、従業員数約200名の企業です。

2年前、御社はワルシャワ地域の新工場に投資しました。この新しい拠点のターゲットは何ですか。また、どのようにターゲットに到達する予定ですか。

ワルシャワ郊外のGrodzisk Mazowiecki地域への投資は、会社のR&D及び生産能力の拡大を考えたときに、当然の選択でした。私たちの目標は、市場のニッチな需要を埋めるために、建築用ガラスおよび内装ガラスの分野で包括的なサービスをお客様に提供することです。ポーランドの市場は現在、大企業によって独占されています。大規模生産者と比較すると、これまでのところ、小規模生産者は不十分な選択肢として顧客に見られてきました。

Glasskon社は、市場のギャップを埋めるブランドを構築し、良好な協力関係のもとで野心的な計画を顧客が実行できるように支援しています。また、当社のGrodzisk Mazowiecki工場で生産される複層ガラスや強化ガラスは、業界ベンチマークを遥かに超えるものです。

同工場を立ち上げるにあたり、大型ガラスを処理するための最新の設備に対する投資として、最新鋭かつ高度なエッジ加工ライン、合わせライン、オートクレーブなどを導入しました。これらの投資の結果として、同工場では現在、複雑な寸法形状などの仕様要求に対してもカスタムメイドで対応することができます。工場全体を、ジャンボサイズガラスの切断、加工、強化、合わせ、そして複層化に効率的に対応できるように最初期から設計しました。

そのため、ポーランドでは数少ない、多様な加工ラインを備えた総合加工工場の1つとなりました。非常に柔軟な生産体制とチームにより運営されており、使用するガラスのサイズと種類に大きな制限はありません。物流の観点から見たときには、工場の立地も利点として挙げられます。この工場からは、ポーランドのほぼ全域に自社製品を効率的かつタイムリーに配送する事が可能で、こうした付加価値を当社のお客様にも評価していただいています。

Forel社製の最新複層ラインを2ライン導入されましたね。

4.000×2.500mmまでの複層ガラスを処理できる「レジデンシャルライン」と、ジャンボサイズに対応する「ハイテックライン」です。これらの設備導入を通して、当社では現在、多様な寸法や仕様の複層ガラス製造に対応できるようになり、ポーランド国内で通常入手可能な中では、最大の複層ガラスも提供しています。

また御社では、ガラス加工に知見や経験が豊富な人材を採用するなど、設備だけではなく、人材への積極的な投資も行われていますね。この戦略はどのように機能していますか。

すでに強調したように、当社は包括的な顧客サービスと最高品質の製品を提供することを目指しており、実際にこの目標のもとで、これまで市場のニーズを満たしてきました。 Pałubice工場とGlasskonGrodzisk Mazowiecki工場は互いに補完しながら連動する事で、お客様の難しい注文や納期にも即時対応しています。こうした結果を生み出すには、設備はもちろん、知見や経験が豊富な人材も必要不可欠と信じています。

一連の投資は、既存のビジネスを拡充する目的もありましたが、それ以上に既存の案件範囲に留まらない対応能力構築とソシューション提案の自由度の飛躍的な向上に繋がりました。結果として、事業ポートフォリオの拡大と拡充に直接貢献しました。現在では、弊社は標準的な建築用ガラスとビル用ガラス双方の領域で、全域をカバーする体制を構築出来ました。

Forel社製レジデンシャルライン

Forel社製設備への投資を振り返ってみていかがでしょうか。

Forel社製複層ガラスラインの様な高機能かつ高品質な設備を導入することは、生産プロセスの最適化の為には非常に重要でした。 異なる寸法レンジに対応する2種類のライン、複数の2次シールを使用できる柔軟性、さらに段違い複層ガラスの自動生産機能などにより、生産計画策定が容易になり、特に細心の注意が必要となるジャンボサイズやビル用複層ガラスの領域でも新しい課題に取り組むことが出来ています。

御社はすでに競合他社に対して十分な優位性を確立したように思えますが、今後の計画はどのようなものでしょうか。

当社の方向性はこれまでと変わらず、今は表面化していない顧客や業界のニーズを的確に把握し、それらの課題に他社に先駆けて取り組み、強力なR&D活動を通して、いち早く対応していくことです。もちろん、製品の品質や当社の総合的なサービスへのお客様の満足度向上に関する取り組みも、これまで以上に強化していきます。

新型コロナウイルスのパンデミックは、私たちの生活やビジネスをあらゆる側面で変化させました。ポーランドの市場は将来どのように進化していくとお考えでしょうか。

私たちが最近経験した急激な変化は、検討や準備に細心の注意を払い策定された事業計画をも容易に破壊するものでした。現時点では、当社の事業領域では明らかな成長鈍化は確認できていませんが、大きな影響を受けている業界も一刻も早く立ち直ることを祈っています。もちろん、今後当社や当業界への影響がさらに大きくなっていくことも十分考えられますが、とにかく最大限の警戒を持ちながらも、希望的な将来に向けた取り組みは継続してくつもりです。


今回のメーカー
以下画像をクリックしていただくとメーカーのウェブサイトにアクセスできます

イタリア・FOREL社

今回の製品
以下画像をクリックしていただくと各製品紹介ページにアクセスできます

複層ガラス製造 レジデンシャルライン
複層ガラス製造 ハイテックライン

本記事に関する問い合わせ先
株式会社TGM 営業部 設備グループ
TEL: 03-6261-1260 MAIL: general@tgm-japan.com

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