【海外情報】ソーラーガラスのリサイクル:Maltha社がEU PVSEC 2026で画期的な成果を発表

太陽光パネルは、エネルギー転換に不可欠な存在です。しかし、その耐用年数を終えた後はどうなるのでしょうか?ロッテルダムで開催された第43回「EU PVSEC (European Photovoltaic Solar Energy Conference and Exhibition) /欧州太陽光発電会議/展示会」において、欧州のプロジェクト「PHOTORAMA」は、まさにこの点を主要なテーマとして発表を行いました。Maltha社は、研究機関や業界のパートナーと共同で、太陽光パネルの高度なリサイクルおよびパネル用ガラスの回収に関する最新の取り組みについて発表しました。

今後数十年にわたり、耐用年数を終えた太陽光パネルの排出量は急速に増加すると見込まれています。世界の太陽光発電(PV)関連廃棄物は、2050年までに2億1,000万トンを超えると予測されています。太陽光パネルの総重量の70~95%をガラスが占めているため、循環型の太陽光発電産業を構築する上で、ガラスのリサイクルは極めて重要な役割を担っています。

付加価値の高い太陽電池パネル用ガラスのリサイクルには、いくつかの重要なメリットがあります。
 ▶未使用の原材料への需要の削減
 ▶ガラス製造に伴うCO2排出量の削減
 ▶埋立処分や焼却処分される廃棄物の削減
 ▶太陽光発電のバリューチェーンにおける循環性の向上

PHOTORAMAプロジェクトでは、太陽光パネルをより高い価値でリサイクルするための革新的な技術が開発されました。パネルを粉砕して低品質な素材にするのではなく、高度な剥離技術を用いることで、素材の品質を維持したままガラス、金属、ポリマーを分離します。これにより、高付加価値な再利用に適した、純度の高いガラスを回収することが可能になります。

Maltha社は以下の取り組みを通じて貢献しました。
 ▶回収された太陽光パネル用ガラスの品質分析
 ▶産業用途向けの高品質なカレット(ガラス原料)の製造
 ▶リサイクルされた太陽光パネル用ガラスを用いた産業規模での試験実施
 ▶太陽光パネル用ガラスの新たな循環型用途の検討

その結果、回収されたガラスは純度が高く、高度な品質が求められるガラス製造用途での再利用に適していることが確認されました。
本プロジェクトの重要な成果の一つは、産業用板ガラス製造施設において、リサイクルされた太陽光パネル用ガラスの利用に成功したことです。Maltha社は、使用済み太陽光パネルから高品質なカレット(ガラス原料)を製造し、そのリサイクルガラス75トンを新たな板ガラスの生産工程に組み込むことに成功しました。
これは、太陽光パネル用ガラスが、新しいガラス製品の貴重な原料として再利用可能であることを実証するものです。

解決すべき課題とは?
有望な成果が得られているものの、大規模な導入を実現するには、依然としていくつかの課題が残されています。
 ▶特定の種類の太陽光パネル用ガラスに含まれるアンチモン(Sb)の存在
 ▶リサイクル技術のさらなる規模拡大
 ▶リサイクルされた太陽光発電(PV)用ガラスの再利用に関する欧州の明確な規制
 ▶付加価値の高い用途におけるリサイクル素材の市場での受容

循環型太陽光発電産業の構築
PHOTORAMAの成果は、太陽光パネルの高付加価値なリサイクルが技術的に可能であることを実証しています。回収された太陽光パネル用ガラスは、すでに新しいガラス製品に利用可能であり、新たな太陽光パネルへの再利用の可能性も秘めています。これにより、同業界は完全な循環型太陽光発電バリューチェーンの実現に一歩近づいたことになります。


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オランダ・Maltha社

※本記事は、本記事は、glassonlineに特別な許諾を得て掲載しています。
※情報出展元:https://www.glassonline.com/solar-glass-recycling-maltha-presents-breakthrough-at-eu-pvsec-2026/ に掲載



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