
米国・ニュージャージー州プリンストンにあるプリンストン高等研究所(Institute for Advanced Study; IAS)は1930年に設立されました。同所の象徴的な建築物であるフルドホール(Fuld Hall)に代表されるように、同所内には建築後一世紀を超えるような歴史的な建造物が数多く存在しています。アインシュタインや楊 振寧(中国の物理学者)といった科学界の偉人たちがかつてこの場で教鞭を執っていました。そのような歴史的な研究所において、先日、新たに複合施設「ルーベンシュタインコモンズ(Rubinstein Commons)」が設立されました。この建物には中国・NorthGlass社製のプリズムガラスが使用されています。

ルーベンシュタインコモンズは曲面状の外壁と屋根を有し、広々とした天窓とガラス壁が織りなすデザインに基づいた構造になっています。North Glass社製の大型の広角プリズムガラスによるファサードは、自然科学や人文科学、芸術の概念を複合化させたものであり、まさに同所のミッションを体現したものと言えます。太陽光、グリーンプール、周囲の景色からの光がプリズムガラスを通して建物に注ぎ込みます。また、白色光はスペクトル分解によって色味を帯び、インテリアに活力を与えます。

この建築プロジェクトで使用されたプリズムガラスは、内部に幅広の溝が形成されていますが、その特異性からこの加工や調整は容易なものではありませんでした。建物の意匠性を実現するために、NorthGlass社はこの溝を実現する加工方法を研究し、残留応力によって引き起こされるガラスの弓状の反りの課題を解決しました。プリズムガラスはプロセス研究と実際のテストを通して、最終的には透明で明るく、その効果は実用的なものとなっています。

建物のフォルムは、周囲の風景に溶け込み、建物と中庭の風景とが美しく映し出されています。それは自然と芸術とを調和させるものでもあります。ルーベンシュタインコモンズには、キャンパス内部団体や研究生活をサポートするさまざまなミーティングスペースがあります。今後は同所の歴史や貢献を紹介する写真や資料の展示スペースとしても活躍する予定です。

NorthGlass社は常に「職人気質(craftsman sprit)」を重視し、ガラス品質へのこだわりを追求し、真摯な姿勢と卓越性に焦点を合わせています。そして、創業時の精神を尊守し、創意工夫と困難に向かう根気強さを胸に、常に職人の心を持ち続け、それ継承し、中国でのものづくりを発展させていきます。
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※本記事は、glassonline.comを運営するA151 SRL社に特別な許諾を得て掲載しています
※情報出展元:glassonline.com 2022年12月6日掲載「Rubinstein Commons blends art, science and nature」
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