【海外情報】スマートガラスにまつわる5つの誤解(前編)

著:Manoj Phatak
ArtRatio社及びSmart Glass World 出資者兼CEO

建築、小売、輸送、家庭用機器にスマートガラスの使用を検討されているでしょうか?この革新的なガラス技術を、きっと皆様も一度は耳にしたことがあるかと思います。しかし、私たちはスマートガラスのディスプレイケースを製造してきた経験から、多くの誤解を耳にしてきました。

誤解1: スマートガラスそのものに対する誤解
スマートガラスは単独の製品のことではなく、むしろ技術体系を指します。この技術は、「パッシブ」と「アクティブ」の2つのグループに分類して考えることができます。

パッシブ型スマートガラスは、光や温度などの環境変化に反応するガラスで、サーモクロミックガラス(熱で反応)やフォトクロミックガラス(短波長の紫外線で反応)などの例が挙げられます。

一方、アクティブ型スマートガラスは、電気的に駆動し、センサーやビル管理システム(BMS)によって作動させることができるもので、浮遊粒子デバイス(SPD; Suspended Particle Devices)やポリマー分散液晶(PDLC; Polymer-Dispersed Liquid Crystals)、エレクトロクロミックガラス、マイクロブラインドガラス、さらには透明太陽光発電(TPV; Transparent Photovoltaic)ガラスなどの例が挙げられます。

さらに、スマートミラーやARメガネ(Google GlassやApple Glassに代表されるもの)、航空機や高級自動車に見られるヘッドアップディスプレイなども含めることができます。

下の図は、大まかな分類を示したもので、必ずしも完全なものではありません。

誤解2:スマートグラスは建築用途だけのものという誤解
スマートガラスは、自動車、航空、船舶だけでなく、家庭用機器向けのディスプレイ、ヘルスケア、高級小売店、さらには美術館の展示ケースといったものにも見られます(下図は、光によって劣化しやすい美術品に対して、スマートガラスが光の照射ダメージを軽減する例です)。

スマートガラスの最も優れた例としては、2021年に発売されたコンセプトカー「BMW i Vision Circular」があります。この車は、フロントのキドニーグリル(フロントの網・格子状の部分)にスマートガラスを組み込んで、クラシックなBMWデザインのフロントを物理的な金属製のものではなく、完全なデジタルアイコンとしています。

さらに別の例としては、韓国の大手企業LG社による透明なOLED(有機発光ダイオード)ディスプレイパネルがあります。これは、Gauzy社のSPD技術を用いており、公共交通機関の窓ガラスの代替として使用されています。このディスプレイパネルは、高いコントラスト比を実現し、明るい環境や光の変化にも対応することができます。

スマートガラス技術の多様性により、新生児用保育器、ワインクーラー、ドローンによる臓器搬送といった光に繊細な素材に対する調光が必要な場面などで、光を「オンデマンド」で制御する機会が数多く生まれているのです。


※本記事は、glassonline.comを運営するA151 SRL社に特別な許諾を得て掲載しています
※情報出展元:Technology International September/October Year 33 No.5/2022 76 – 79 Page 掲載「Five common misconceptions about SMART GLASS」


本記事に関する問い合わせ先
株式会社TGM 営業部 設備グループ
TEL: 03-6261-1260 MAIL: general@tgm-japan.com

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