【ガラス設備】DELTAMAX社  ガラス検査機の15年間

予測不能で誰もが多大な影響を受けたこの4年間のパンデミックを経て、Deltamax社は今年再びGlasstecへの出展を果たしました。困難を乗り越えたこの復帰は、同社にとっても重要な記念日と言えます。遡ること2007年、この年はPVC製ドア及び窓の生産における最も有力なイタリア企業の1つであるFinstral社が、複層ガラスラインに最初の欠点検出システムのテストを決定した年でした。

GlassInspector(これがそのプロトタイプに付けられた名前です)は、Deltamax社の板ガラスの画像認識に関する経験から生まれたものです。90年代初頭には、板ガラスや自動車分野のガラスの生産ラインに設置されてきました。

カメラの技術的進化は、製造ラインの自動化、特に欠点の検出向上を望む中小企業のために、低コストでのシステムの開発を可能にしました。

当初、このようなシステムは、複雑で日常業務で使うことが難しいと思われるといった懐疑的な見方もありましたが、窓に使われるガラスの品質を向上させたいという強い要望から、Finstral社はGlassInspectorの試験的導入を受け入れました。

しかしながら、実際のところ、欠点検出において性能とオペレーターの使い易さの両方で期待をはるかに上回る結果を得ることができました。そのため、この実機での評価試験は長くはかかりませんでした。それから間もなく、同社スクレッレ工場(イタリア・トレンティーノ=アルト・アディジェ州)の他の2つのラインにもGlassInspectorが装備されました。このシステムは、15年後の現在もFinstral社において使用されており、好評を得ています。

Finstral社 プロダクションマネージャーRoberto Colmes氏のインタビュー
Deltamax社は当時からFinstral社スクレッレ工場のプロダクションマネージャーを務めるRoberto Colme氏にインタビューを行いました。彼は、この生産工程の技術革新のために多大なる尽力をなさった方です。

【以下、D:Dletamax社 F:Financial社】
D:最初のGlassInspectorを購入してから15年になります。まず、そのシステムがまだ稼働しているかどうかをお聞きしたいと思います。

F:もちろん、GI (GlassInspector) は稼働中です。15年前に設置した工場ではなく別のラインに移設されましたが、完全に機能しています。

D:この15年間、システムの効果を確保するための何らかの保守が行われましたか?

F:ソフトウェアのアップデートや、例えばイルミネーターのようないくつかのハードウェアのアップグレードをしました。これにより、システム自体の買い替えをすることなく、常に稼働させ、パフォーマンスを向上させながら使用し続けることができました。

D:他にもシステムを購入しましたか?

F:はい、現在、スクレッレ工場に2台、オッペアーノ工場(イタリア・ヴェネト州)に2台、ドイツの工場に1台のDeltamax社のシステムがあります。私たちが追加でスキャナーを購入することにしたのは、最初のGlassInspectorの導入から十分にメリットがあると判断したためで、1台目の設置からわずか数ヶ月後のことでした。確かに、オペレーターが行う目視検査から、より精度の高い自動化システムへの移行は大きな変化でした。しかし、これにより生産ラインでの欠点を即座に発見することができ、お客様からのクレームを大幅に減らすことができました。これは当社にとっての大きなメリットでした。また、生産工程全体を最適化することで無駄を省き、コストを削減することができました。生産工程全体を確認することで、機械の不良による傷などの原因を特定することができました。

D:更にシステムを購入して欠点検出機能を強化する予定はありますか?

F:欠点検査については大いに改善されました。今のところ、すでにある製品にとても満足しています。ただし、今後、さらにシステムを購入する可能性も否定できません。

D:当社が提供したサポートについて何かフィードバックをいただけますか?

F:サポートには大変満足しています。

D:当社の契約には、必要に応じたリモートサポートと、Deltamax社の技術者による年間3回のオンサイト保守作業が含まれます。これにより、システムの正常な動作と必要なソフトウェア及びハードウェアの更新が保証されます。

最初に導入されたGlassInspector

重要な機能
GlassInspectorの最も重要な機能の1つは、イルミネーターのような損耗しやすい部品の一部を交換するだけでシステムをアップグレードし、その能力を高めることができるということです。

Finstral社に導入された最初のバージョンでは蛍光灯が使用されていましたが、その後、LED、青色LEDへと改良され、最後にダブルイルミネータに置き換えられました。

サポート契約によって保証された継続的なソフトウェアアップデートとともに、Finstral社が使用するシステムはDeltamax社の定める品質レベルの改良過程をたどりながら、徐々に精度と信頼性を高めてきました。

長年にわたり、このような変化はシステムの構造にも影響を与えてきました。現在では、オペレーターの作業を容易にするために、より合理化されよりコンパクトになっています。

世界的な躍進
GlassInspectorはこれまでに200以上のお客様にご利用頂き、世界30カ国で300以上の導入実績があります。GlassInspectorはまさに重要な道を切り開く存在であり、今後も複層ラインに対して様々なソリューションを提供致します。


※本記事は、glassonline.comを運営するA151 SRL社に特別な許諾を得て掲載しています
※情報出展元:Technology International July/August Year 33 No.4/2022 104 – 105 Page 掲載「DELATAMAX, 15 years of GlassInspector」

<今回のメーカー>
以下画像をクリックしていただくとメーカーのウェブサイトにアクセスできます

イタリア DELTAMAX社

本記事に関する問い合わせ先
株式会社TGM 営業部 設備グループ
TEL: 03-6261-1260 MAIL: general@tgm-japan.com

コメントを残す

コメントを投稿するには、以下のいずれかでログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中