
Tvitec社はスペインを拠点とする大手ガラス加工メーカーの1社で、先進的なデザインの物件に対する多くの実績があります。TGM wayでは、海外の近代的な建築をご紹介するという観点から、同社が過去に行った、特にガラスと異材質を組み合わせた5つのプロジェクトの内容を、前後編の2回に分けてお届けします。
前編となる今回は、スペインとフランスの2つのプロジェクトをご紹介します。
1.Castellana 77
外装建材:ガラス+EFTEポリマー製羽根板+LEDイルミネーション
物件タイプ:オフィスビル
所在地:スペイン・マドリッド
初回開業:1973年
リノベーション実施:2016年~2017年
Tvitec社の複層ガラスはLuis Vidal + Arquitectos社が設計した本物件で重要な役割を果たしています。本プロジェクトでは、マドリッドの金融街であるAZCAにおいて、Castellana77にトレードマークとしての輝きを再び取り戻させることを目的とし、GMP社による主導のもと、リノベーションプロジェクトとして実施されました。近代の商業ビルにおいて、デザイン性、居住性、省エネを両立している成功例の1つとなりました。
Tvitec社は、今回のプロジェクトにおいてファサード用の複層ガラスを多数供給し、Ferga façade社が施工を担当しました。ファサード表面には、EFTEポリマー製のスラット(羽根板)が波をイメージした形状で設置され、さらにLED光源システムが採用されています。
Tvitec社製エコガラスは、本物件の優れたデザイン性にも必要不可欠ですが、何よりも、ビルを利用する全ての人に快適な時間と空間を提供する役割を果たしています。ファサードが自然光を効果的に採り込み、内装もまた自然光により美しく見えるように工夫されています。EFTEポリマーも単なる装飾ではなく、室内に入る日光の日差しを緩和する目的でも使用されています。





ファサード全面を改修するこの一大プロジェクトは、2016年から2017年にかけて実施されました。改修の様子を早送りで記録した動画も併せて紹介いたします。
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2.La Seine Musicale
外装建材:ガラス+ブナ木材+ソーラーパネル
物件タイプ:美術館
所在地:フランス・パリ
Tvitec社は、Seine美術館の特徴的なエッグ状のカーテンウォール向けに多数のガラスを供給しました。著名な建築家であるShigeru Ban氏とJean de Gastines氏により、ペルシャ文化をコンセプトに設計されたこの建物には、オーディトリアムや展示ホール、録音スタジオ、レストランやショップエリアなど、多彩な施設が収容されています。
本物件のファサードは六角形の特徴的な形状をしており、Guardian社製のSNX50/23ソーラーコーティングが施されたガラスを使用してTvitec社が製造した複層ガラスが採用されました。
高い省エネ性能を誇る複層ガラスは、さらにブナ材木やマツ材木を使用した積層材フレームと組み合わされます。さらに、カーテンウォール内には帆を模した形状のソーラーパネルも設置され、建物全体の省エネ性を最大限に高めています。
ソーラーパネル上に設置されたガラスには自然光を効率的に採光出来るガラスが使用されており、季節に応じて室内の暖かい空気、また冷たい空気のロスを最小限に抑える工夫がされています。Tvitec社はこの物件の為に、約20,000㎡のガラスを施行担当のBouygues and Acieroid constructors社に供給しました。その中の多くは大型複層ガラスでした。




今回はここまでとなります。ご一読いただき、ありがとうございました。1月25日に投稿予定の後編では、残る3プロジェクトをご紹介する予定です。ご興味があれば、是非チェックしてください!
※本記事は、glassonline.comを運営するA151 SRL社に特別な許諾を得て掲載しています
※情報出展元:glassonline.com 2021年9月8日掲載「Tvitec: spectacular glass combinations for large projects」
「https://castellana77.com/」
「https://www.laseinemusicale.com/」
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