【ガラス設備・資材】ウォームエッジの時代へ ~ 複層ガラス 最新トレンド発信 ~

ガラス・建装時報 2026年6月15日号に取り上げていただきました。
以下引用記事です。(メーカー名は一部カタカナ表記となります。)


 TGM(東京都千代田区、弘中崇社長、03・6261・1260)は6月1日から5日間、本社で複層ガラス技術セッション「IG Innovation Days」を開催。板ガラスメーカー、サッシメーカー、二次メーカー、設計事務所、総合建設会社などから100人超が参加した。イタリアのフォーレル社、フェンジー社、アルプロ社(フェンジーグループ)からスペシャリスト4人が来日。欧州など世界中の複層ガラスの最新トレンドを紹介し、ウオームエッジスペーサーや、規制・労働力の減少・複層ガラスの複雑化に対応する複層ガラス製造の自動化の重要性を訴求した。弘中社長は「今回のイベントのキーワードは『イノベーション』。選択でもなければトレンドでもなく、市場で生き残るための必須条件。複層ガラス市場に求められているものを、目に見え、かつ信頼できる形で皆さんのビジネスに直結する内容としてお届けしたい」と強調した。

イノベーションが必要条件
 弘中社長は「皆さんのベストパートナー企業として、単に設備や資材の提供だけでなく、世界の最新情報や技術を皆さんに共有したいという思いから、このイベントを開催した」とあいさつ。複層ガラス分野のスペシャリストとして、イタリアからフォーレル社のセルジオ・コザーノ氏、フェンジー社のマッテオ・パドバン氏とレザ・ニクーマネシュ氏、アルプロ社のサネラ・ハイダロバツ氏を招き、世界中の複層ガラスの最新トレンドと技術情報について説明した。規制、競争力、労働制約の三つの潮流/圧力から「複層ガラスにはイノベーションが求められている。これはトレンドではなく市場の答えだ」と指摘した。

 建築物への規制は、速度は異なるが欧州、北米、日本ともに方向性は同じという。欧州の複層ガラス市場について説明。窓は、建物の熱損失の32%を占めるのに対して建物コストはわずか10%未満で、コストパフォーマンスが最も高い断熱改善ポイントといわれている。全体のエネルギー消費のうち建物が40%を占め、その80%が冷暖房に費やされていることから、数十年の試行錯誤を経て進化させ、欧州は複層ガラスの世界基準へと成長した。

 2024年にEPBD(建築物のエネルギー性能に関する指令)が改正され、新築建築物に2030年からZEBが適合義務化される。温暖気候向けはLow―E複層ガラス+ウオームエッジスペーサー、寒冷地・高性能セグメント向けはトリプル複層ガラス+ウオームエッジスペーサーが標準となる。建物の省エネ基準に関して、北米は欧州より3~5年遅れで追随している。欧州で起きている生産現場の決断は、今後の日本でも直面すると予想される。

 ウオームエッジスペーサーについて説明。窓の断熱性能(熱貫流率=Uw)は、ガラスの性能(Ug)、フレーム(サッシ)の性能(Uf)、スペーサーの性能(Ψg)の三つの値で計算するため、スペーサーの性能は窓全体の断熱性能を決める重要な要素の一つ。アルミは複層ガラス周辺部で熱を伝えやすく、ウオームエッジはアルミと比較してエッジ部の熱損失を60~80%低減できる。

 ウオームエッジスペーサーにはリジッド(樹脂、ハイブリッド)、フレキシブル、熱可塑性樹脂(サーモプラスチック)があり、スペーサーという素材一つをとっても、コスト、将来的な拡張性といった生産プロセス全体のパフォーマンスを左右する構造的な決断(アーキテクチャー)によって選択される。フェンジーグループは全てのスペーサーに対応する。

 欧州のスペーサー市場(2025年推定)は、アルミが35%、ハイブリッドが45%。プラスチックが20%。熱可塑性樹脂スペーサーは全スペーサーの5~8%。アルミスペーサーが減少し、プラスチックおよびハイブリッド、フレキシブルが主流になってきている。熱可塑性樹脂スペーサーも成長中。ドイツは欧州でも最も進んだ市場で、トリプル複層ガラスの採用においても極めて先進的。新築の72%がトリプル複層ガラスで、ウオームエッジは80%超も普及している。

 労働力が減少する中、複層ガラス製品は複雑化(各種ウオームエッジ、トリプル複層、薄板トリプル複層への対応など)している。相反するトレンドに同時に対応するのが自動化。自動化することで、同じ生産量でもオペレーターは約半数で済む。自動化はもはやコスト削減の選択肢ではなく、労働力不足に対する産業界全体の普遍的な対策といえる。欧州では家族経営の中小企業でも自動化が進む。複数の複層ガラス製品が混在すると生産順序も混乱する。ソーティングシステムの導入で、手作業では難しい最適な順序付け、自動仕分け、連続フローを提供できる。フォーレル社の複層ラインは複雑化する複層ガラス製品に対応し、標準、トリプル複層、薄板トリプル複層などが混在しても同一のラインで自動化できる。

 欧州ではサッシメーカーやガラスメーカーがEPD(環境製品宣言)を取得しており、調達基準の必須条件といわれる。フェンジー社はシール材、アルプロ社はスペーサーでEPD検証済みなので安心。


 

イタリア・FOREL社
イタリア・FENZI社
イタリア・ALU-PRO社

 


本記事に関する問い合わせ先
株式会社TGM 営業部 資材グループ
TEL: 03-6261-1260 MAIL: general@tgm-japan.com

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