【ガラス資材】複層ガラスの断熱性能向上 〜 ウォームエッジスペーサー 〜

ガラス・建装時報 2025年10月15日号に取り上げていただきました。
以下引用記事です。(メーカー名は一部カタカナ表記となります。)


 TGM(東京都千代田区、弘中崇社長、03・6261・1260)は、フェンジーグループのイタリア・アルプロ社(樹脂およびハイブリッドスペーサー)、デンマーク・ロールテック社(ステンレスおよびスチールスペーサー)といったトップクラスの世界シェアを持つサプライヤーのウオームエッジスペーサーを販売している。地球環境への配慮から、エネルギー効率が高い窓システムに対する世界的な需要が高まり続ける中、ウオームエッジスペーサーの技術は複層ガラスの断熱性能を向上させるために不可欠な技術となっている。持続可能な建築を追求する上で窓の断熱性は非常に重要な要素であり、ウオームエッジスペーサーはサーマルブリッジを低減し、建物全体のエネルギー効率を向上させる上で重要な役割を果たしている。アルプロ社、ロールテック社は、フェンジー社、スペイン・テックグラス社、英サーモシール社と共に「ガラスアライアンス」グループを形成。世界中に高品質な複層ガラス用副資材をワンストップで供給する。

 ウオームエッジスペーサーは欧州主要各国で普及率が年々高まっており、近年は国内でも採用が進む。ウオームエッジスペーサーは、アルミスペーサーに代わる断熱性能の高いスペーサーとして1990年代から開発された。最初のウオームエッジスペーサーはステンレス製で、現在もビル向けなど大型の複層ガラスで一定の需要がある。
2000年代になると、新しいウオームエッジスペーサーとしてステンレスと樹脂のハイブリッドタイプが開発され、今日、世界的に高いシェアを占めるまでに成長を遂げている。2010年代には現在も世界最高の性能を誇るオール樹脂製のスペーサーが登場。現在も多種多様なウオームエッジスペーサーが市場で注目を集めている。中でも高いシェアを誇るのがアルプロ社やロールテック社で、「クロマテック」「クロマテックプラス」「クロマテックウルトラF」「マルチテックA」「マルチテックG」「サーミックスTX PRO」、イタリア・フェンジー社の「ブチルバーTPS」などあらゆる種類のウオームエッジスペーサーを供給する。

 ステンレススペーサー「クロマテック」は、アルミスペーサーに比べて熱損失が25~40%減少するなどより高い断熱性能を持ち、剛性が高くビル用大型ガラスなど多用途に対応している。色塗装が可能な他、曲げ性を改善した「クロマテックプラス」などがあり、多様なニーズに対応できる。

 ステンレスと樹脂のハイブリッドスペーサー「クロマテックウルトラF」は、ステンレススチールのバックボーンの機械的安定性と気密性を確保。ポリマーのプロファイルは熱伝導を最小限に抑えるよう設計され、ステンレススペーサーに比べてさらに優れた断熱性能を持ち、世界的にも高いシェアを誇る。カーテンウオール、大型複層ガラスユニットなど、高い断熱性能と構造的完全性の両方を必要とする用途に最適。樹脂の色バリエーションも豊富で、意匠性にも優れる。

 樹脂スペーサー「マルチテックG」は次世代のウオームエッジ技術。完全に複合材料で作られており、加工性を損なうことなく優れた断熱性を発揮する。超低伝導率で卓越した断熱性能を持ち、アルミスペーサーに比べて熱損失が60~70%減少。柔軟で軽量なため取り扱いが簡単で、環境に優しく、二酸化炭素排出量の削減にも貢献する。幅広いカラーバリエーションがある。

 「サーミックスTX PRO」は、特殊な複合材料を2本の高耐性ステンレスワイヤーで補強した最新のスペーサー。厚さわずか0・09㍉の高品質のステンレススチールコーティングによって、耐性と柔軟性を備えるとともにシーリング材の接着を助け、ガスバリアとして機能。カーテンウオールや、芸術性や美観が求められる用途では、プロファイルの一部やブチレートの凹凸が見えないよう、両面を黒く塗装した「サーミックスTX PRO」を提供するなど、顧客の意匠性に対するさまざまな要望にも対応する。

 アルプロ社は1992年創立。イタリア北東部ベネチア近郊に本社工場を置く。アルミスペーサーから樹脂およびハイブリッドスペーサーといった新旧のウオームエッジを幅広く供給する。アルプロ社の子会社であるロールテック社は、1986年にデンマーク北部イェリングに創立し、ステンレスおよびスチールスペーサーを中心に35年以上、複層ガラス業界に貢献している。


イタリア・FENZI社

イタリア・ALU PRO社

本記事に関する問い合わせ先
株式会社TGM 営業部 資材グループ
TEL: 03-6261-1260 MAIL: general@tgm-japan.com

コメントを残す