2025年9月12日（現地時間）に米国労働統計局が発表した生産者物価指数（品目別情報）の 速報値によれば、2025年8月度の板ガラスの生産者物価指数は180.057であり、先月比+2.199（+1.236%）、前年同月比で+6.752（+3.896%）と なりました。
生産者物価指数は、生産者（製造メーカー）の出荷価格に基づく価格変動を表す経済指標であり、上述の数値は1982年の価格を100として算出されています。 一般的に消費者物価指数よりも景気動向の反映が早い指標として参照されています。過去10年の板ガラスの生産者物価指数の推移を下図に示します。
板ガラスに関しては、2025年8月の米国生産者物価指数（PPI）が前月比で1.236％上昇しましたが、最終需要向け財・サービス全体の生産者物価指数（PPI）は平均すると、前月（2025年 7月）と比較して0.1％の下落となり、市場予想（+0.3％上昇）を大きく下回りました。
これは4月以来のマイナスで、企業が価格の引き上げを控えたことを示しています。 特に注目すべきは、トランプ政権による関税政策により企業のコスト負担が増加しているにもかかわらず、企業は消費者離れを懸念し、大幅な値上げを避けている点です。
このような動きは、インフレ圧力の緩和につながる一方で、企業の利益率低下や今後の価格戦略に影響を与える可能性もあります。今後のCPI（消費者物価指数）やFRBの金融政策にも注目が集まっています。
引き続き動向を注視して参ります。
出典：米国労働統計局(U.S. BUREAU OF LABOR STATISTICS), PPI Commodity data for Nonmetallic mineral products-Flat glass, not seasonally adjusted
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