i3D ROBOTICS社は、最先端の研究プロジェクト「基礎産業の最適化のためのインテリジェントロボット検査（IRIFIO）」の成功を発表しました。この先駆的な取り組みは、ガラス製造業界における欠陥検出を変革し、生産性の向上、廃棄物の削減、ネットゼロ目標の達成に貢献します。
ガラス製造業界では、ごくわずかな欠陥でも大きなコスト増加につながる可能性があり、微細な異物でもガラスの破損につながる原因となります。ヒートソーク処理などの現在の欠陥検出方法は、多くのエネルギーと時間を要します。ヒートソーク処理などの現在の欠陥検出方法は、多くのエネルギーと時間を要します。
i3D ROBOTICS社が主導するこのプロジェクトは、機械学習とロボット工学を活用し、より迅速で一貫性があり、より正確な検査を実現する革新的なソリューションを導入します。IRIFIOは、高度なスマートビジョンとセンサー技術を活用し、板ガラス製造工程における微小な欠陥を検出します。
IRIFIOは、UK Research and Innovation（英国研究・イノベーション機構／UKRI）の「Transforming Foundation Industries（TFI）」チャレンジおよび TFI Fast Start コンテストにより、合計 400 万ポンドの資金調達を受け、現在までに以下の成果を残しています。
• 産業用シミュレーション：IRIFIOは、GLASS FUTURESの最新鋭パイロットラインで実施される最初の冷間テストです。板ガラス製造ラインをシミュレーションすることで、ビジョンセンサーは製造中に150ミクロン未満の微細な欠陥を検出しました。これは、既存のスキャナーが検出できる範囲をはるかに超え、手作業では検出不可能なレベルです。
• コスト削減：この欠陥検出技術を導入することにより、強化ガラスメーカーはヒートソーク処理が不要になり、誤検出として廃棄される11,000立方メートルものガラスを無駄にすることをなくすことで、約180万ポンドのコストを削減できます。
• 業界におけるマイルストーン：この技術はガラス製造パートナーと共同で実証できる段階に達しており、ガラス業界にとって大きな飛躍となります。しかし、このイノベーションを次のレベルに引き上げるためには、GLASS FUTURESはパートナーの協力を必要としています。
• ガラス内の微細な異物を検出することで、強化加工前に数千枚の板ガラスをヒートソーク処理する必要がなくなる可能性があります。この技術は、板ガラス業界のCO2排出量を年間2万トン削減し、破壊試験による廃棄物を最小限に抑える可能性があります。
GLASS FUTURESのシニアガラス技術者であるDr Daniel Backhouseは次のように述べました。「GLASS FUTURESのIRIFIOプロジェクト用パイロットラインにおける最初の冷間試験が成功裏に完了できたことを誇りに思います。IRIFIOカメラシステム下でサンプルを移動させ、産業環境での性能を確認するプロセスは刺激的なものでした。収集した貴重なデータは、プロジェクトパートナーが分析を行う予定です。今後もパートナー企業と協力し、この技術をガラス業界向けにさらに開発・拡大していくことを楽しみにしています。」
このプロジェクトは、英国政府の科学技術研究組織の Science and Technology Facilities Council Hartree Centreが管理し、データ分析も行いました。その他の協力機関としては、ガラス製造サプライチェーンコンサルタントのGLASS TECHNOLOGY SERVICES、国際的な材料コンサルティング会社のLUCIDEONが参加し、ガラスだけでなくセラミックの製造プロセスにおいても同様の促進を探求しています。
i3D ROBOTICS社のイノベーション責任者であるDr Richard Frenchは次のように付け加えました。「IRIFIOの野心的な取り組みは、この道のりにおける数多くの課題の一つに過ぎませんでしたが、現実のシナリオにおいて技術の運用可能性を成功裏に実証できたことは、極めて価値のある成果です。基礎産業（ガラス、金属、セラミックス、紙、化学）は、英国の二酸化炭素排出量の10%を占めています。このような技術は、これらの産業がネットゼロ目標を達成するために不可欠です。専門家のパートナーと協力して、これらの重要な産業の未来を形作るソリューションを提供できたことは、大変光栄なことです。」
※GLASS FUTURES
10年以上前に設立されたガラス業界と学術界を結びつけ、ガラスおよびその他の材料をゼロカーボンかつ持続可能なものにする革新的な技術を実証する、グローバルな非営利の研究・技術会員組織です。
以下画像をクリックしていただくとウェブサイトにアクセスいただけます
※本記事は、glassonlineに特別な許諾を得て掲載しています。
※情報出展元：https://www.glassonline.com/120039-2/?utm_source=mailpoet&utm_medium=email&utm_source_platform=mailpoet&utm_campaign=glassonline-daily-news-1761 に掲載
本記事に関する問い合わせ先
株式会社TGM 営業部 設備グループ
TEL: 03-6261-1260 MAIL: general@tgm-japan.com
TGM way 