
▶FOREL社(hall 16 / stand D13-D17)
複層ガラスとエッジ加工ガラスの製造における最新技術
FOREL社は、自動化という今日の製造課題に対応するため、最新の設備革新とソリューションを紹介し、そのノウハウ、技術、生産性能を大々的に展示しました。
Glasstec 2024では、最先端の設備技術を実演とともに縦型エッジ加工、熱可塑性樹脂スペーサーの製造、および複層ガラス製造ラインから完成した複層ガラスユニットを直接出荷するための統合型ロジスティクスシステムをテーマとした展示となりました。

主な技術革新は以下の通りです。
プロダクション・コントロール・バッファー
熱可塑性樹脂スペーサーの正確な配置と寸法管理を可能にする特許技術
プロダクション・コントロール・バッファーは、熱可塑性樹脂アプリケーターとプレス機の間に配備された画期的なソリューションです。この装置は、押出成形された熱可塑性樹脂スペーサーの熱の均一性を保ち、成形プロセス向上の役割を担っています。
この装置によって幅(空気層)20mmを超える熱可塑性樹脂スペーサーの成型とプレス工程が速く、安全に実行できます。

(熱可塑性樹脂スペーサーを塗布したガラスが一旦格納)

幅20mmを超える熱可塑性樹脂スペーサー技術
新しい独自のオプション(国際特許出願中)により、20mm以上25mmまでの熱可塑性樹脂スペーサーの幅の成形が可能になり、押し出された熱可塑性樹脂スペーサーを最適な形状寸法に補正し、変形を防止することができるようになりました。
熱可塑性樹脂スペーサーが熱い間、幅が20mmを超える場合に共通して見られる課題は、垂直な板ガラスに対して安定した形状を維持することでしたが、バッファーを介することでダイナミック・ローラーが成形し、熱可塑性樹脂スペーサーにかかる重力を効果的に調整することができ、20mmを超える幅を実現しました。

自動アンローディングシステム
生産完了後の複層ガラスを効率化する統合ロジスティクスシステム
生産完了した複層ガラスを効率的に分類、アンローディングするのに非常に効果的な解決策です。 個別IDで仕分けすることで、ラック内の最終出荷に関連するすべての完成品を集約することができます。

(完成した複層ガラスをバッファーラックに自動保管)
また、シーリングされた2次シールによる汚れからコンベアーと保管ラックを守るために複層ガラスの底辺にアプリケーターを自動的に装着する装置も配備されています。

(完成した複層ガラスの底辺にブロックを自動配置)

縦型エッジ加工の強化
自動エッジ加工機(機種名:EM)に自動ツールコーン・チェンジャー、自動糸面加工機(機種名:EG)にフラットエッジ研削(荒摺り)の新機能がそれぞれ追加
Art. EM 自動ツールコーン・チェンジャー機能
安全性を強化した自動化(8ポジションツールコーン・チェンジャー)
FOREL社のEMの新しい自動ツールコーン交換機能は、縦型エッジ加工機を更に充実させました。
8ポジションのマガジンにより、準備されたツールコーンの交換を迅速かつ自動的に処理し、セットアップ時間を短縮し、生産性と柔軟性を向上させました。
このソリューションは、大量のガラスを扱うガラス加工工程や 頻繁なジョブチェンジの際に特に適しています。
異なる種類や厚さのガラスを加工する場合、様々な工程が必要となり、継続的にジョブオーダーを交互に行う必要がありますが、自動ツールコーン・チェンジャーは、生産効率と生産ラインの生産高を確実に向上させます。
マガジンは、加工機高さ2500mm以上の機種に使用でき、機械の後部に配置されます。
75mmの砥石パックを保持する個々のコーンは、フロントカップリングフランジがツール交換を制御することを可能にします。
オペレーターはサービスウィンドウを表示し、砥石パックの構成が自動的にロードされ、プリセットされたジョブシーケンスに従って、様々なプロセスが自動的に実行されます。
この機能は、オートチェンジャー付き自動エッジ加工機が自動ロジスティクスシステム(ソーティングシステム)に組み込まれ、常に監視・監督するオペレーターが不要に自動運転の際の場合、さらに効果を発揮します。

Art. EG 自動糸面加工機にフラットエッジ研削(荒ずり)の新機能
荒ずりとガラスエッジの糸面を同時に行えるソリューションに対する市場ニーズの高まりに応え、FOREL社の研究開発チームはEGを再設計し、多機能化を実現しました。
この革新的な機械は、糸面、荒ずりと糸面を一つの工程で組み合わせ、生産時間を短縮しながら、最高品質の仕上がりを実現します。
より大きなスピンドルとより大きなストロークにより、様々な形状(V型、台形、フラット)に対応する70mmのホイールパックを備えた新しいEGは、正確で狂いのない糸面加工を行い、ガラスを次の加工に向けることができます。エッジの荒ずりは、両方の操作ヘッドを使用する糸面と一緒に平らなダイヤモンドホイール(エントリー操作ヘッド付き)で実行されます。

▶DELTAMAX社(hall 16 / stand C42)

複層ガラス製造ライン 洗浄直後の単板の欠点検査機(Q Plus)
Q Plusは、複層ガラスラインの品質管理システムにおける革新的な製品です。ハロー(薄い水垢)のような低コントラストの欠点を検出する優れた機能で最先端技術は、比類のない精度を保証し、欠点を最小限に抑え、複層ガラス製品の品質を最大限に高めます。Q Plusを導入することで、単に検査プロセスを改善するだけではなく、検査プロセスを促進することができます
Q Plusが品質基準を向上させ、市場での競争力を強化する方法をお客様に実感していただいております。
Q Plusの機能
ユーザーフレンドリーなインターフェイスを維持しながら、オペレーターにとって使いやすい技術を凝縮したQ Plusは検査ステーションのすぐ近くに設置することで、欠点の有無だけでなく、プレス機に入る前のガラスの状態をチェックすることができます。
・各種透明ガラス (Low-E・カラーガラスを含む) に対応可能
・ガラス形状を問わず検査可能
・イメージ解像度:0、2mm/ピクセル
・欠点欠点検出の最小寸法:0, 4mm/ピクセル
・欠点検出のための最大厚さ:50mm
・最大ライン速度:60mt/min

▶DGT社(hall 17 / stand D50)
PIKO STAR / SMART STAR / SPEED STAR(オフライン型 複層ガラス用ガス充填機)
SENSOLINE(ガス濃度測定装置)
DGT-Installations und SystemGmbH 社(ドイツ/ミュンヘン) は、数十年にわたり、最新の複層ガラス製造に合わせて世界で最も技術的、先進的なセンサー制御ガス充填およびガス試験装置の製品群を提供してきました。
複層ガラスユニットの信頼性の高い生産と充填において世界中のお客様をサポートし、アドバイスするために、DGTは、1970年代後半から旧DCL Glas Consult GmbH社で先進的なガス充填技術の基礎を開発し、最適化してきた技術者、物理学者、エンジニアの独自のノウハウを活用してきました。
海外では欧州各国の他、北米などの多数の実績があり、日本国内でも多く採用されています。

DGT製品は、すべての標準的な複層ガラスユニットだけでなく、異形ユニットおよびフィルム、ブラインドを備えた特殊製品の製造にも対応しています。
装置の特長と効果
・シンプルで最高のパフォーマンスと品質と信頼性
・簡単な操作(直下的に使用可能)
・高度なマルチセンサーコントロールによる最高の効率とスピード
今日に至るまで世界中で1900以上の実績導入があり、世界規模でのサービス、納得のいくソリューション、そして効果的なコンサルティングをし続けてきたのです。
DGT社のラインナップは少量生産から大量生産まで幅広いニーズに対応することができます。より断熱性能の高いガス入り複層ガラスの需要に応えることができ、これからガス入り複層ガラスの生産を検討しているお客様、そして既に複層ガスラインを設置している場合でも、大掛かりな装置の入替をせずにガス入り複層ガラスの生産に着手することが可能です。
DGT社が展開するガス充填機の各モデルは、いずれもAr(アルゴン)、Kr(クリプトン)、Xe(キセノン)のガスに対応しており、センサーがガス充填率90%を検知すると自動的に停止します。モデルによって1分間当たりのガス充填量が異なり、生産量に合わせた最適なモデルをご提案可能です。
PIKO STAR(少量多品種向け)
少量多品種に適したPIKO STARは毎分8リットルの充填速度(アルゴンガス充填時)で、独立した出力ポートが2ポート/4ポートのモデルがあります。ラインナップで最も小型ですが、センサー制御によって信頼性の高い充填が可能となっています。

SMART STAR(多量多品種向け)
SMART STARは毎分30リットルの充填速度(アルゴンガス充填時)と大幅に高速化し、複層ガラスが横向きの状態でもガスを充填することが可能となっています。出力ポート数はPIKO STAR同様に2ポート/4ポートを選択することができます。

SPEEDSTART(トップクラスの充填速度)
独立型としては世界トップクラスの充填速度(アルゴンガス充填時)を誇るSPEED STARは毎分70リットル/100リットル/150リットルに対応した3タイプが存在します。こちらの出力ポート数は1又は2で、SMART STAR同様に横向きガラスへのガス充填にも対応しています。複層ガスラインでガスプレス機以外の選択肢としても成り立ちます。

SPEED STAR
SENSOLINE(ガス濃度測定装置)
ガス濃度測定装置SENSOLINEも同じくセンサー制御で、複層ガラス内のガス濃度を誤差±0.1%の高精度で測定することが可能です。通常のフロートガラスから構成される複層ガラスの他に、合わせガラス(PVBやEVA)、Low-Eガラス、カラーガラス、トリプルガラス構成でも1台で測定が賄えます。
また複層ガラス製造で、信頼できる品汁管理システム構築のための欧州標準「EN1279:6」に準拠します。

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本記事に関する問い合わせ先
株式会社TGM 営業部 設備グループ
TEL: 03-6261-1260 MAIL: general@tgm-japan.com



