【ガラス設備】最大85%の節水実現 最後の一滴まで水を再利用

ガラス・建装時報 2024年9月15日号に取り上げていただきました。
以下引用記事です。(メーカー名は一部カタカナ表記となります。)


 TGM(東京都千代田区、弘中崇社長、03・6261・1260)は、スペイン・フィルトラグラス社の水処理装置を販売している。ガラス加工排水を再利用できるので、メンテナンスの手間を省け、加工設備・部品の両方の損耗を避けることで使用寿命の延伸が期待できる。ベーシックモデル「ECOBOX」、スタンダードモデル「DP/DG/DM」、大容量モデル「XTREM FLOW」があり、小型・中型の水処理装置1台で加工機単体から複数台までの水処理に対応できるようラインアップ。限られたスペースでも設置可能で、加工量に合わせて最適な処理能力を持つモデルを選択でき、最大85%の節水を実現する。フィルトラグラス社は、ドイツ・デュッセルドルフで開催される「glasstec2024」に出展。スタンダードモデル「DG・365」、大容量モデル「XTREM FLOW820」を展示し、実演する予定(ブース番号は15E12)。

 昨今の環境問題、水不足などの観点から、ガラス加工排水の処理に関するニーズは世界中で高まっている。国内でも加工機の設備導入と同時に水処理装置の導入を進めるガラス加工メーカーが増えており、約10台の販売実績がある。水処理装置を導入することで、①水道水の消費量の削減②ガラス研磨機のパフォーマンスと生産性の向上③メンテナンスコストの削減④環境負荷低減⑤循環水回路内での廃水の100%リサイクル⑥ガラス研磨機の長寿命化⑦加工ガ
ラスの品質向上および外観改善⑧ガラス研磨機のサービスライフの長寿命化⑨生産ライン停止時間の劇的な低減⑩冷却水使用の節減―といったメリットがあり、生産環境に大きく貢献する。

 フィルトラグラス社の水処理装置は、洗浄機や加工機からの排水をフィルター方式でろ過することで、CNC加工機のスピンドルにも再利用可能な品質の工業用水を得ることができる。基本的に制御・ろ過装置とタンクから構成。タンクは2槽式で貯水槽と浄水槽から成り、ガラス加工排水をためる貯水槽の水がフィルター方式のろ過装置を経て浄水槽に供給される。

 フィルターにはガラス微粒子(スラッジ)が堆積していくが、制御装置が一定量の蓄積を検出すると、スラッジを乾燥・圧縮して自動的に装置外部へ排出。排出の際にガラス加工設備を停止する必要がない。遠心分離処理機と比較し、スラッジの手動排出作業、フィルターの清掃頻度、メンテナンスの容易性などで勝る。タンクの水の交換、残留物の除去の時間を省けるので、生産性向上につながる。

 フィルトラグラス社のスタンダードモデルは、水槽容量が3750~1万2000㍑、水処理能力は毎分50~160㍑。機種によって1~4台の縦型加工機の排水処理が可能。大容量モデルは、水槽容量が6750~2万4000㍑、水処理能力は毎分200~1500㍑で、複数の加工機からの排水をまとめて処理できる。フィルトラグラス社は客の設備や工場レイアウトに応じた柔軟な設備改造が得意で、高低差を利用した水の循環動線なども提案できる。

 フィルトラグラス社は、創業来約20年間にわたってガラス加工排水の水処理装置の開発製造に従事しており、専門的な知見が豊富。処理能力に応じたさまざまな製品をラインアップしている。顧客満足度を重視しており、年中無休で電話・電子メールによるカスタマーサービスを提供。発生した問題に対してさまざまなソリューションで支援する。

 ここ数年間、絶え間ない研究開発、持続可能な戦略を計画的に実行したことで世界的に注目され、業界トップランナーの地位を確立した。昨年9月には、石・大理石・セラミック・金属などさまざまな産業加工の水処理機械専門の会社(サーシップ社)を新しく立ち上げ、ガラス産業で培った水処理技術と能力を生かし、他業界にも進出している。


<今回のメーカー>
以下画像をクリックしていただくとメーカーのウェブサイトにアクセスできます

スペイン・
FILTRAGLASS社

本記事に関する問い合わせ先
株式会社TGM 営業部 資材グループ
TEL: 03-6261-1260 MAIL: general@tgm-japan.com

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