
欧州のガラス業界団体GfE(Glass for Europe)が新規の技術資料を公開し、ガラスへの鳥類の衝突の問題と、それを防ぎ生物多様性を保護するために板ガラス業界が開発した種々の技術を紹介しています。
ガラスとの衝突による鳥類の死亡は懸念事項となりつつあります。専門家によれば、欧州では毎年何百万羽もの鳥類がガラスとの衝突によって死亡していると推定されています。都市の拡大により、鳥類の個体数の減少を招くことで生態系へ多大な影響を及ぼすことから、この問題は重要性が増しています。これに対応し、この課題に懸念を示している地域または地方自治体は、建物がそのような鳥類の衝突を防ぐことができるようにするための要件を設定しています。
鳥類の衝突が、いつ、なぜ起こるのか、その原因は完全には解明されていません。しかし、人間と同様に視覚によって方向を定める鳥類を混乱させるのは、ガラスの透明性と反射性といった特性です。そのためこの10年間、板ガラスメーカーは衝突を減らし、生物多様性を保護するためのソリューションを積極的に開発してきました。鳥類保護(バードフレンドリー)製品はガラスにマークを付けたものであり、鳥類にとって視認しやすいものとなります。これらのマークは、ガラスの断熱性や日射制御特性を持たせることも可能です。鳥類学者との協力と厳格な試験によって、バードフレンドリー製品の効率性は保証されています。
これらの製品は、新築又は既存の建物の改修として、個人住宅や商業ビルで使用可能です。さらに、特殊材料やコーティング技術の進歩により、利用可能なオプションの範囲が拡大しており、これらの製品の価格も手頃になりつつあります。
鳥類保護ソリューションの詳細については、GfEの文献をご覧ください。
※本記事は、glassonline.comを運営するA151 SRL社に特別な許諾を得て掲載しています
※情報出展元:2024年5月30日 「Glass for Europe: Informative paper on bird-friendly glass solutions」
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