
グローバル・リサイクル・デー(3月18日)に、欧州のガラス業界団体GfE(Glass for Europe)は板ガラスのリサイクルに特化した新しいWebサイトを開設しました。このサイトには、使用済み建築用ガラスのリサイクルに関する最新の論文を含む、この重要課題に関するGfEのすべてのリソース(ポジションペーパー、ビデオ、ニュースなど)が集められています。
リサイクルは、原材料を削減し、エネルギー消費を抑制し、CO2排出量を削減することで、生産活動の持続可能性を向上させる最も顕著な方法の一つであるため、板ガラスメーカーにとって優先事項となっています。この優先順位と高い意欲を反映し、GfEは使用済み建築用ガラスのリサイクルに関する見解を更新しました。「CO2排出量削減のための強力なツール(A powerful tool to reduce CO2 emissions)」と題されたこの論文は、法的枠組みを改善し、板ガラスを炉に戻すことができる「クローズドループ」システムに移行するための提案を示しており、EUの気候中立目標に貢献するものです。
今日まで、板ガラス業界はほとんど独自に進展してきました。各企業が地域レベルで実施してきた計画の成功により、欧州で板ガラス生産に使用されるカレットの割合は、2010年から2018年の間に平均20%から26%に上昇しました。
このような大幅な上昇が見られているものの、板ガラス炉に戻せるカレットの供給源は未だ多く残っており、特に建設・解体事業からのカレットは、現在わずか5%しかリサイクルされていません。
この状況を改善するために、欧州の各機関は次の会期中に、使用済みガラスのリサイクルを十分に促進する枠組みの開発に取り組む必要があります。そのために、GfEは以下の提言を行っています。
・全加盟国において、未利用カレットを「副産物」として認定すること
・建設・解体事業から排出される使用済みガラスの埋め立てを禁止し、埋め立て処理指令(法令)のガラスに関する規定を強化すること
・建設・解体廃棄物の適切な分別を奨励する枠組みを確立すること
・建築・解体事業の使用済みガラスに関する目標と、窓・ガラスの解体とガラスの回収に関する規則を設定すること
・高品質なリサイクルの定義を定め、「クローズドループ」モデル(板ガラスから板ガラスへ)を実行すること
・解体前監査を義務化すること
※本記事は、glassonline.comを運営するA151 SRL社に特別な許諾を得て掲載しています
※情報出展元:2024年3月22日 「GfE updates its paper on recycling of end-of-life building glass」
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