【海外情報】GfE(Glass for Europe):ガラス業界のエネルギー効率と炭素効率の支援

2024年2月6日に欧州委員会は、2040年までに温室効果ガス排出量を1990年比で90%削減するという野心的な目標を発表しました。欧州委員会は、2050年の欧州の気候中立目標に沿って、大幅なCO2排出削減につながる環境を作り出すために必要な措置についての議論を開始しています。しかし、欧州産業の世界競争力を維持しながらこの目標を達成するという課題は簡単なものではありません。

これに関連し、欧州のガラス業界団体GfE(Glass for Europe)は、「ガラス業界のエネルギー効率と炭素効率の支援」の動画を公開しました。これは、GfEが2024~2029年のマニフェストとして掲げる4つの優先事項の1つです。今後の欧州の関係機関での中核となるべき議題に対して、情報提供することを目的としています。

この動画では、AGC Europe社のDavide Cappellino氏及びSaint-Gobain社のJoana Arreguy氏、GfE事務局長のBertrand Cazes氏らの見解が紹介されています。主に、温室効果ガス排出量を削減するための板ガラス業界の取り組みとそれに伴う課題について議論したものです。新技術への投資とリサイクルの拡大は、経済的、技術的、産業的に重大な挑戦となる一方で、GfEでは業界の発展を促進するための一連の対策や政策を提唱していきます。

現在の経済的・地政学的な状況が欧州の産業に悪影響を及ぼしている中、欧州グリーンディール政策担当を務める欧州委員会副委員長Maroš Šefčovič氏は、産業の空洞化と社会的緊張が高まりつつあるこの危機的状況を回避する必要性を強調しています。そこで、欧州に製造拠点が留まり、板ガラス業界の変革に追随できるようにするために、GfEでは次の方針を提案しています。

  1. 低炭素エネルギー源の生産とインフラに大規模な投資を行い、長期的な利用可能性と合理的価格を確保する。
  2. 2030年以降の炭素市場が適切に機能することを保証する。
  3. 革新的な板ガラス製造技術への投資のリスクを軽減する。
  4. 欧州産の低炭素製品をより魅力的にし、欧州製品が欧州への輸入製品と同等の立場で競争できるように実質的平等な競争の場を保証する。

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