
2023年9月26日に開催されたEUグリーンディール(2050年の気候中立達成を目標としてEUが掲げた取り組み)サミットでの基調講演で、欧州委員会のUrsula Von der Leyen委員長がガラス業界及び板ガラス業界について再び言及しました。
本講演においてはチェコ共和国のプロジェクト事例を参照しつつ、「ガラスの生産はまさにチェコにおける国家的な誇りです。そして欧州委員会はこれらの国家的な産業を大切にしています。今日、進行中のプロジェクトによって、よりクリーンにガラス生産を行う投資を進めています。温室効果ガスの排出量を75%以上削減することができるようにするため、既存のフロート炉の電化・ハイブリッド化を支援しています。そしてこれは、ヨーロッパの板ガラス業界の競争力を高めるためにも、そして将来のクリーンな経済においても不可欠と言えます。」と発言しています。
欧州のガラス業界団体GfE(Glass for Europe)は、欧州委員会において、ガラス業界、特に板ガラス業界の取り組みについて再び言及がなされたことを歓迎しています。
昨年9月、Ursula Von der Leyen委員長は一般教書演説の中で、エネルギー危機に立ち向かうために、ガラス業界への集中的な支援の必要性について言及していました。そして今回、EUの支援による脱炭素化への取り組みと、競争力のある欧州の板ガラス業界の重要性について再び焦点が当てられました。
板ガラス業界の取り組みが評価され、GfEメンバーが主導するプロジェクトがEUイノベーション基金の支援を受けていることは、非常に励みになります。しかし、気候中立を目指すEUで、競争力のある欧州の板ガラス業界を追求していくためには、EUの更なるイニシアチブと有益な政策が必要になります。そして、クリーンエネルギー資源の安価での供給、リサイクルインフラの開発、そして建築物の改修なども同様に重要な要素となります。これら全ての項目は、2050年のビジョン「気候中立社会における板ガラス」を実現するために、GfEが今後引き続き注力し続けるものです。
Ursula Von der Leyen委員長の今回の言及は、まさにこれらを後押しするものです。欧州の板ガラス業界が正しい軌道で進んでおり、団体のメッセージが欧州委員会に届き、業界の課題に対し共に取り組む政策対話者がいることを示しています。
これは更なる協力を築いていくための優れた基盤となるものです。
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※情報出展元:2023年10月2日 「Glass for Europe: President Von der Leyen on the flat glass industry」
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